鳥類の分類 更新のおしらせ
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eBirdで使われている種の分類が更新されます
eBirdで使用されている種の分類は、クレメンツ(James F. Clements)という人が提唱した分類をもとにしたもので、アメリカを中心に使われているものですが、最新の科学的知見をもとに、毎年秋に分類の更新が行なわれています。
2022年は、10月25日に最新の分類に基づいた更新が開始され、過去のデータを含めて更新作業が行われています。チェックリストや分布域図など主要なものは更新が完了していますが、小さなデータベースの変更は今後数週間続くかもしれません。また、外来種についての更新が完了するまでの数か月、一時的に家禽が在来種と表示される場合がありますが、順次修正されていきます。(更新が完了すると、家禽は「外来種のかご抜け」という扱いになり、ライフリストの合計にカウントされなくなります)。
また、モバイルアプリを使われている場合、今後数週間は、アプリを最新のバージョンに更新するようにというメッセージがでたら、必ずApp StoreまたはGoogle Play Storeにアクセスして、最新バージョンに更新してください。
日本の種の変更点
日本の種については、従来一つの種の亜種として扱われてきた以下の種が、別種となりました。
- キジ(Phasianus versicolor)とコウライキジ(Phasianus colchicus)
- コマドリ(Larvivora akahige)とタネコマドリ(Larvivora tanensis)
- アカヒゲ(Larvivora komadori)とホントウアカヒゲ(Larvivora namiyei)
- アオジ(Emberiza personata)とシベリアアオジ(Emberiza spodocephala)
- キビタキ(Ficedula narcissina)とリュウキュウキビタキ(Ficedula owstoni)
種の分類について、日本では日本鳥学会が2012年に改定した「日本産鳥類目録改定第7版」が使われていますが、現在第8版の出版に向けた作業が行われています。まだ検討中ですが、第8版では、タネコマドリとリュウキュウキビタキは亜種のままですが、他の3種についてはeBirdと同様に別種の扱いとなるようです。
チェックリストの記録中に迷ったら
例えば、eBirdで「キジ」を入力しようとすると、候補として「キジ」と「キジ/コウライキジ」が表示されます。どちらかわからない場合は「キジ/コウライキジ」をお選びください。
種の分類はこれが正しいというものはなく、既存の目録はある仮説に基づくもので、新しい知見によって適宜改定されています。世界にはIOCのチェックリストやBirdlifeのチェックリスト、eBirdのチェックリストなどさまざまなチェックリストがありますが、これらを統一しようという動きも出てきています。しかしながら、新たな知見が毎年でてきますのでやはり更新は必要となってきます。
日本の種の一覧
日本の種の一覧は、目撃情報の一覧から「印刷用チェックリスト」をクリックすると、見ることができます。設定の「種名表示」が日本語になっていれば、日本語で見ることができます。
*日本の目撃情報一覧
https://ebird.org/japan/region/JP