ヨーロッパトウネン Calidris minuta

ヨーロッパ、アフリカ、アジアに広く分布する小型のシギ。日本には数少ない旅鳥または冬鳥として渡来。成鳥・幼鳥ともに足は黒く、まっすぐで先の細い嘴をしている。成鳥夏羽は、頭、首の側面、体の上面が鮮やかな赤褐色を帯びており、通常は夏の中旬から終わりにかけて最も色鮮やかになる。繁殖期のトウネンと比べると、喉が白く、雨覆いと肩羽が均一に鮮やかなのが特徴。幼鳥は通常非常に鮮やかで、上面にきれいな模様があり、背には目立つ白線がV字型に入っていることが多く、雨覆と胸部は黒を中心にしている。非繁殖期は比較的地味な淡い灰色で、他の小型のシギと見分けることは非常に難しい。嘴の形と全体的な体つきに注目するとよい。オジロトウネンは尾が長く、かがんだ姿勢をしており、トウネンは嘴と脚がやや短く、翼がより小さい。淡水や汽水の湿地環境に生息する。局所的に群れで見られるほか、単独で他のシギ・チドリ類の群れと一緒に移動することもある。